苗字は変えたくないと思ってた私の前に現れた男性

昔から名前に拘りがありました。特に好きとか、変わった名字というわけではなく有り触れた名字だけど、家族との繋がりのような気がして名前を変えることは考えられませんでした。

そして、好きと感じるのは女性が多かったせいもあって、男性との恋愛や結婚は全く想像しなかったのです。
そんな私が今、結婚しています。
その男性と出会ったのは職場でした。
最初は年下だったせいもあって、頼りない先輩に見えました。実際頼りなく問題が起きるたびにあたふたとして、周りに頼っていました。気が付けば、後から入った私の方が先輩よりも仕事をこなしていました。ばらくして、部署は別々になりましたが、帰り道が一緒だったせいもあって、会社帰りは先輩の愚痴を聞いて帰る事が習慣になってました。
時には泣いて話をしてくる事もあり、周囲から見れば、私が男を泣かせている怖い女に見られかねない状況でした。
せめて、どちらかのアパートにつくまで泣くのはやめてほしいと頼んだことも一度や二度ではありません。
が、頼みはむなしく、泣かれて、まるで、男女が逆転してしまったような関係でした。
そのうち、「好きだ」と告白されました。一旦は断りましたが、いつもの泣き落としで、『友達としてまずはつき合う』という事になりました。
恋愛なのかは分からないけれど放っておけず気が付けば、同棲まで始めて結婚の話まで出始めていました。
結婚することに迷いがなかったわけではないですが、先輩と私は同じ名字で同棲時点ですでに夫婦と間違われていました。
名前が変わらない事は私の中でも大切な点だったので、そのハードルはすでに超えていました。
常に泣き落としで押されるけど、嫌いではなく、ちゃんと私の意見に耳を傾けてくれる姿勢にも好感が持てました。
そうして、私は彼と結婚したのです。
女性が恋愛対象だと思っていた事に今も変わりはないけれど、人生は何があるか分からない。
性別逆転みたいな今の夫との関係も悪くはないなと思っています。

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